ワミノヤチ自然園の埋め立てシリーズ2

7月20日、小海町長との意見交換会の席上、ワミノヤチ自然園所有者の松原諏方神社の意向は、湿地でもあり利用していないので埋め立てても問題ないだろうとの感触とのことでした。そこで、7月29日午後7時より松原諏方神社上座、下座の総代4名、宮司さんの5名と意見交換を行い、長野県の絶滅危惧群落があるワミノヤチ自然園を埋め立てず保全するよう要請しました。意見交換会の概要は以下の通りです。

平成23年7月29日(金)

      ワミノヤチ自然園埋め立て計画について

松原諏方神社の皆さんとワミノヤチ自然園の埋め立て計画について意見交換を行い、埋め立てを実施しないよう要望した。
意見交換の概要は以下の通りです。

日時:平成23年7月29日午後7時〜7時50分
場所:松原諏方神社社務所
出席者:
 神社 総代4名、宮司
 要望者 宿岩善人氏、篠原栄偉氏、篠原富和氏、小池民夫

意見交換の概要
要望者 7月20日付け「町への要望書」と「意見交換の概要」を配布して説明した。続いて、篠原富和氏が長野県版レッドデータブックの資料に基づき、ワミノヤチ自然園が長野県の絶滅危惧群落に指定されおり希少かつ貴重な自然であることを説明した。また、文化財調査委員の宿岩善人氏が松原諏方神社とその周囲の自然が小海町にとり最も重要かつ大切な財産の一つであることを説明した。このように希少、貴重なワミノヤチ自然園を是非後世に残すよう要請した。一度埋め立てて壊すと永久に元に戻らないことを留意してほしい。

神社 ワミノヤチ自然園に長野県の絶滅危惧群落があることは知らなかった。湿地であまり利用されていないので埋め立てて何かに利用できればよいという程度に考えていた。ハンノキは結構あちこちにあるのではないか。

要望者 ワミノヤチ自然園のような沼沢林内に群落を形成している例は非常に少なくなってきており、県として絶滅危惧群落に指定した。
植物の他にも昆虫やノスリのような希少な鳥類も生息しており、とても自然豊かな森となっている。国や県がこのような絶滅危惧群落地を埋め立てるということは一般的にはあり得ないことです。ワミノヤチ自然園を埋め立てなければ町や地域にとって重大な問題が生ずるというような事情があれば、やむを得ないかもしれませんが、今回の計画は豊かな自然を絶やしてしまうことになりますので、何としても実施しないようお願いいたします。

神社 以前は桟橋を作って遊歩道にしたが、その後手入れがされず放置されてきた。遊歩道にするにはお金もかかる。

要望者 直ぐに立派な遊歩道は財政的にも無理ですので、ボランティアで湿地に丸太を敷くなどして簡便な方法で歩けるように徐々にしてゆけばよいでしょう。おかしの森からワミノヤチ自然園、そして松原湖というようなコースも割と簡単にできると思います。できる範囲で一歩一歩進めてゆくことで遊歩道にすることは可能だと思います。

神社 ワミノヤチ自然園をもう少し宣伝する必要があるのではないか。

要望者 ある程度歩ける状態にして観光案内やホームページに載せれば効果があると思います。

神社 名目上は神社の所有地となっているが、実質的には区のものであるから神社が決定できるものではない。区にも同様な話をしてもらいたい。

要望者 そうはいっても松原区には区有林は存在しないことになっており、神社が主導権を持って今回の計画について明確の方針を打ち出していただきたい。いずれにしても、早急に区に対しても同じ資料と同じメンバーで話し合いをするようにしますので、神社としてワミノヤチ自然園の埋め立ては適当ではない旨の意思表示をしていただきたい。

神社 これからよく協議します。